2023-12-12

出来る部下が家業を継ぐため退職した

増田(仮名)、お前は本当に良いヤツだったよ。

銀座寿司いつか食ってみてぇよなぁ」と俺が軽口言ったら「鮭で良いっすか?銀座やら赤坂やらで使ってる鮭ってウチで獲ってるんで」の返しは後光すら見えた気がした。

「あっ先輩、親父に電話したら鮭児が網に入ったから送ってくれるって」

鮭児!?鮭児ってアレだろあんまり獲れないってテレビで言ってたぞ鮭児食えるの!?マジで!!!!??????

「お袋がちゃんちゃん焼き味噌も作って送ってくれたんでちゃんちゃん焼きしましょうか?」

言葉はいまだ訛り残るゆったりとした喋りだが、目にも止まらぬ速さで丸々1尾の鮭児を捌くお前を見て俺は一瞬惚れかけたぞ。

「あー先輩、遠慮せずガンガン食っちゃってくださいね?1本で良いって言ったのに親父5本も送ってきやがってコレだから田舎モンは。こっちは独身から食うの大変なんだぞ」

そう愚痴るが、そこにある鮭すべて合わせると時価十数万はくだらないんじゃないか?いや価値わからんけどスーパーにあるような大きさではない。おそらく品質ベテラン漁師が目利きしたやつだ悪いわけがない。

銀座寿司じゃなくて漁師の男料理なっちゃいましたけど我慢してくださいね?まぁ食いましょうやw」

もちろん人生で食べた鮭の中で最も美味かったのは言うまでもない。

そんな思い出ある後輩の部下が本日退職してしまった。

10年一緒に働いた、初めて得た後輩で、俺がチームを任されるようになって出来た初めての部下だった。

俺が結婚したときも張り切って幹事やってスピーチしてくれた。嫁さんが妊娠したと伝えたとき仕事のあとなのにどう入手したのか水天宮安産祈願お守りを伝えた次の日にくれた。

最高の後輩で部下で戦友だった。

会社では泣かなかったがマジで今泣いてる。

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