2022-06-08

Zoom時代キスコレクター

昨年路上飲みして隣り合わせた青年から聞いた話。

彼の趣味は「キスコレクション」だという。

そう言われてもピンとこなかったので詳しく聞いた。

どうやらテレビネットのさまざまな動画再生して、被写体人物が話している最中に偶然キス顔に見える表情をした一瞬をスクショしてコレクションすることらしい。

重要なのは被写体人物バストショットからクローズアップまでの構図でカメラ目線で話していることらしい。そうじゃないとキス顔に迫力が出ないという。

なんでも元々はアナウンサーが話している画面を主な対象としていたのだが、Zoom流行以降上記の条件に合致する映像が分野を問わず急増したらしい。

彼の嗜好としては、洗練された画面に映る小綺麗なアナウンサーキス顔よりも、小汚い画面に映る普通のおじさんおばさんおじいさんおばあさんのキス顔のほうがリアリティがあって良いんだとか。

(ちなみに彼曰く、高齢者は頬の肉が削げて口を尖らせている人が多く、さらに目を閉じたり半開きになったりする時間比較的長いから、概してキス顔しがちで狙い目らしい。)

からZoom流行以降は政治家なり学者なり一般市民なりのキス顔をコレクションするためにもっぱらYoutubeの海を漂い続けている、と彼は語ってくれた。

スクショPCでやっているがコレクションの一部をiPad転送しているというので、その場でちょっと見せてもらったが、見知らぬ人物のどアップのキス顔にはわたしも強烈な印象を受けた。

わたしはその後も何度か路上飲みに繰り出したが、連絡先はおろか名前も知らない青年とは当然ながら一度も再会することはなかった。

今後再会することはあるのだろうか。

あの時コレクションが600枚を超えていると語っていたが、もしも偶然再会したときまでに彼のコレクションさらにどれほど充実を遂げているだろうか。

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