2017-12-08

ボーナスが出た

201X年冬のボーナスは2万円だった。

その前の夏のボーナスは5万円だった。

その前は4万とか。

中小企業営業

ボーナスといえばちょっと嬉しい小遣いだった。

部内で最高の売上を達成していた時期でも、ボーナス10万を切っていた。

ボーナスが出るだけいいじゃないかと思っていたし、言われてもいた。

都内在住。都内勤務。

月給手取り16万。

給料が安い安いと転職組が愚痴っていたが、新卒組には16万が安いかどうかなんてわからなかった。

ただ、日々の生活は厳しかった。

朝六時から夜十一時まで会社にいた。

朝飯も昼飯も夕飯も職場近くの弁当屋やら外食チェーンを転々としていた。

金は食費に消えていた。

「お前の能力でこの会社を辞めたら、生きていけないよ」とよく上司に言われた。

その通りだと思っていた。

仕事は嫌いじゃなかった。

好きか嫌いか仕事を語るのは子供だと思っていた。

贅沢したくて仕事してるわけでもなかった。

自分自分を養うに足る給料

十分だと思っていた。

転職した。

ある日突然仕事に行けなくなって、

病院に行ったら訳も分からず涙が止まらなくなった。

辞表を出したら即日受け入れられて、

消化率ゼロパーだった有給を消化しつつ「仕事辞めたんすよ」なんてアルコール抗うつ剤を飲み下していたら、

「じゃあウチで働けば」と声をかけてもらった。

中小企業営業

一年バイト営業事務やって仕事を覚えた。

バイト期間は月の手取り10万もなく、

もちろんボーナスなんて概念もなく、

ああこうやってワープアは量産されるんだなと思いながら、

抗うつ剤卒業した。

二年目で契約社員になった。

契約内容をちっとも確認せず契約社員になった初月の給料日

額面25万。

ただただびびった。

そんでボーナスが出た。

60万。

いっそ途方に暮れた。

今の仕事も嫌いじゃない。

好きか嫌いか仕事を語るのは子供だと思っている。

だけど昼に臨時給与明細を持ってきた事務のおねーちゃんがにこにこしててさ、

「初めてのボーナスですね」って、

「いっぱいですよ」ってこっそり添えて渡してくれた封筒をこっそり開けてさ、

数字を見たら、前の仕事を思い出したんだ。

自分自分を養うに足る給料

養うには足りてたけど、余裕はなかった。

余裕がないっていうただそれだけで、

人って結構、追い詰められるのかもしれない。

という感慨。

2017年冬のボーナスが出たので、備忘録的に残しておく。

ありがたいことに、来年正社員になる。

  • おめでとう。

  • 追い詰められるもなにもあっさり騙されて搾取されてるちょろい奴隷だったってだけだろうが

  • おめでとう。 増田は本当は今の会社くらいの評価をされるべき人だったんだね。 自分も2年前まで正社員で勤めていたけど、 手取り17万、残業代なし、ボーナスなし、入社7年でも昇...

    • フリーランスが会社員より稼がないといけないのは当たり前

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