自動車事故といえば他害のことばかりに注意が向いてしまいがちですが、自動車の車内でさえ年間約1300人も自動車運転手及び同乗者が死亡している現実がありますし、そちらのほうへの意識も社会的に高めていって良い気がしますね。
ちなみに、交通刑務所懲役囚人のほぼ全員は自動車運転手です。凶悪交通犯罪者として実名や顔が全国に報道されることも。そしてネットにはその記録がずっと残る。
そして、こちらのサイトによると以外にも自転車は自動車よりも事故率も死亡率も低いのだそうです。
http://bike-lineage.jpn.org/etc/bike-trivia/gentuki.html
また、イギリスの名門大学グラスゴーの医学研究によると、自転車通勤者層は、自動車やバス、電車、徒歩通勤の者よりも健康寿命が長く、実際に長生きする傾向にあるようです。これは事故はもちろん、癌や合併症などの疾病での死についても計算に入れている、とのこと。
なのでイギリスの首都ロンドンでは自動車から通行課税を徴収して自動車の乱用を減らし、自転車への乗り換えを進めるべく、自転車専用道ネットワーク整備を進めているほどであり、ノルウェーの首都オスロは更に徹底していて自家用自動車=マイカーの公道走行違法化を決定済だそうです。そしてロンドンと同じく自転車専用道ネットワーク整備を進める計画推進も決定済。
統計を見ても自動車を減らして自転車への乗り換えを進めれば進めるほど渋滞も公害も事故も不健康も減りますから、自動車への執着という点さえ無視すれば、交通施策として、また健康向上の施策としても合理的と言えましょう。
ちなみに、私は自動車の自動運転化に賛成です。加害リスク、被害リスク共に大きく低下させることができるのですから。
そして、自動運転が特別なもの、という認識は、エレベーターやエスカレーターの例を見れば、間違いだと気付くことができます、というテスラCEO(だったと思います)の話には目からうろこでした。
人々は、エスカレーターやエレベーターを使うように、自動運転の自動車を利用するようになる、というような話もあります。
考えてみれば、完全自動運転ともなればドライバーは一切関与しない(又は、できない)わけで、その状況においてトラブルが起きてもドライバーの責任が問われるのはおかしい、となる。またそもそもからして、そこにはもはや"ドライバー"という概念ではなく、単なる"乗員"というふうになりますから、まさにエレベーターやエスカレーターを利用するような、自動運転自動車は、そういうものに準ずるもの、という意識に変わっていくように思えます。
何にせよ今後が楽しみです。
自動運転までのつなぎとして、自動ブレーキ搭載義務化や、ドライブレコーダー義務化、移動式オービスの配備増強など事故を減らす為の施策は多数あるわけですから、何よりも大切な人命を守る為にもそれらを積極的に進めていきたいですね。