2016-01-03

http://anond.hatelabo.jp/20160103021134

さぁ、そこでして。絵画文字記号以外の本質も山ほど持っているんじゃないでしょうか。

文字を読むだけでしたらモリサワフォント上質紙に打ち出したものを読んでも、死ぬ間際に床に書かれた血文字を読んでも、「リンゴ」という文字は「リンゴ」です。

◇◇◇

で、絵画はそうした「手前に描かれている人物は誰々という人で、背景に対してこういう構図にあるから、こういう意味を持っている」という文字的な読み方以外に、

ちょっとここの絵具がざらついてるのが、超かっけぇ」とか「下地麻布を消し切らない石膏地がいい」とか「画布の張り方が超几帳面」とかそういう箇所も面白がるやり方もあるのです。

『それは本質じゃない、そんなものは描かれた意味とは別の話だ』という意見もあるかもしれませんが、こうした「物自体の質感」も絵画本質の一つです。

◇◇◇

簡単に言うと、コンビニでもらうレシートが血文字で書かれてたら怖いでしょ。記述されてる「代金とお釣り」という記述内容が合ってても、血文字だとさすがにちょっとそれ以外の色んなこと考えてしまう。このコンビニ大丈夫か、とか。普通に刑事事件じゃねぇか、とか。

絵画が持つ「物自体の質感」というのもこういう次元の話です。

しかにこれは、「文字的な記述内容」とは別の次元の要素かもしれませんが、古今つうじて絵画プロは、本気で全力であらゆる手段を使って、何かを表現しようと試みています。それが本質だろうと外道だろうとお構いなしです。

こうした場外乱闘的な工夫はさすがに写真だけでは読み取りにくいです。

◇◇◇

あるいは部屋とも言い換えられるかもしれません。

ちょっと部屋でも飾りたいな。この棚置いたら、ソファはさすがに革はないな。ヤクザ事務所じゃねぇんだし。カーペットは、あえてなしで行くか」

いうなれば画家はそんな感じの試行錯誤を続けて、いい感じに飾った部屋にお客を招くわけです。

「どう?」と

いいねぇ。わかってるねぇ。でも俺だったらここに革張りのソファ置いてヤクザ事務所っぽくするけどな!」

ここには文字的な記号のやりとり以外のコミュニケーションがあります。ここではソファの質感や、棚の色、床板の素材、といった要素それ自体本質です。

◇◇◇

から、まぁあれです。引っ越しの部屋決めを写真だけで済ますと思わぬ見落としがあったりするものです。実際に現場に足を運ぶと、写真に写ってないものが見えたりするもんです。そして住んでみるとまた違う。

絵画美術も、きっと似たようなものなのです。そういう需要があるから美術館てのが存在してるんでしょう。

俺はあんま行かんけどな。

記事への反応 -
  • 美術館に行ってはいかがでしょうか? 以下の4館はお正月特別公開で所蔵品展(常設展)の入場料が無料ですよ。 東京都現代美術館 http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/mot-collection-2015.html ...

    • 昔よく美術館に行って文化的な俺カッコイイしてたけど、最近はぐぐったら見れる絵をわざわざ金払って見に行く意味がわからなくなって行ってない。同じ理由でライブも映画も行かな...

      • 展示物にもよりますが、絵画といえど完全な二次元ではなく、厚みと質量を伴った造形物なので、その質感を観察するには実物を見るしかないと思います。 写真になった時点で、色も絵...

        • それはそうなんですけど、絵画に絵の具の厚みなんてほぼ不要な情報じゃないですかね?あの凸凹を見るのが好きという需要はあるかもしれませんけど、例えば小説を読む時のフォント...

          • さぁ、そこでして。絵画は文字記号以外の本質も山ほど持っているんじゃないでしょうか。 文字を読むだけでしたらモリサワフォントを上質紙に打ち出したものを読んでも、死ぬ間際に...

            • 「簡単に言うと」以降の例えにはちょっと納得できない(使うものと見るものは違う)けど、まあ言いたい事は大体わかった。 だけど「俺は絵の具のデコボコが見たいんだよ!物自体の...

              • 「質感」や「デコボコ」というのは話を分かりやすくする一例で、意外と人間、トータルな情報量を受け止めて読解してますよ、という例えです。 ここらへんの細かいお話しは「ノンバ...

                • 相手してくれてありがとう。ノンバーバルコミュニケーションを意識するってのはまあ俺も20年ぐらい前に通った道ですが、一周して(?)やはりそれって不要な情報なんじゃね?って思...

      • そういう個人の主義は勝手だが ここで紹介されているものの大半は彫刻や再現模型、インスタレーションなどの 実際目の前にしないと鑑賞のしようのないものばかりだぞ

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