2015-04-28

純潔のマリア』が気持ち悪かった話


ニコ動で12話一挙放送で見てみた。「面白かった」「感動した」と評判良かったから。

結論からいえば、「面白いことは面白かったが、なんか気持ち悪かった」だった。


理想高い小娘の鼻っ柱を叩き折って追い詰めて拷問して

 強姦して孕ませて幸せな家庭とやらに押し込めて黙らせた」話だったし、

無能事態悪化させたツケを主人公が払って、

 かくいう無能はちゃっかり感動枠で人気者に収まってた話」だったし。


強姦は未遂だったが、結局あのラストから同じようなもんか。


思い出したのが「プラネテス」のラスト

しりとりプロポーズからいきなりタナベがハラポテになって家庭に治まってたのに、

感動しつつもなんか違うと思ったこと。

それまでのストーリーで、タナベがどんな状況になったか理解していた、

でも、この終わりはちがくね?

結婚はしてもいいが、せめて宇宙で見送るのがタナベらしくね?


最後最後で、ぐるぐる考えたことを思い出したけど、監督谷口悟朗で、なんか納得。


エゼキエルは真面目に無能だった。

マリアに出し抜かれて魔法遣われるまでは、まあ笑い話で許せるが、

軽率な行動を繰り返して事態悪化させてくのはシャレにならんかった。

しか自分無責任さを棚に上げて

マリアを「異端感情的から受け入れられないんだ」と責める始末。


マリアの至らないことは多々あるが、事態悪化させたのがてめーじゃねーか。

自分の行動に自覚の無い新人が何えらそーに説教してんだよ、このシナリオ作った奴何も考えてねーじゃん。

…いや、エゼキエルの行動の結果を直接描写しなかったあたり、

谷口意図的マリア責任をおっ被せるつもりだなー。狡猾!」とは思ったな。


こんな形で全体的に細部の何かが微妙にずらされてる気がして、すごく気持ち悪かった。

でも最後最後でいい話でまとまってるから、こんなに感動されてるんだなーと思った。


今回は話が短かったのとペラペラキャラデザと後半になるほど動かない作画と、

とってつけた台詞回しで鼻薬が効かなかったのか。


純潔のマリア」は人によっては名作だろうけど、この監督の感動を売る手口を知った以上もう素直に見れないや。

それでプロダクションに金を、人に感動を落とせればひとつ成功例なんだろうけどな。

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