筆者は昨年度まで大学で勤務していたが、任期満了に伴い、誘われて専門学校の教員として今年度勤務している。
法人(運営母体)の考え方にもよるが、少なくともおおよその大学は「大学全入時代」と言われている中でも、民間企業・営利団体のような学生募集活動は行っていない。
しかし、今年度から勤務を始めた専門学校は異なる。毎週開催されるオープンキャンパスのみならず、資料請求者には電話をかけ、チャットツールを用いた営業的な学生募集活動を行っている。
そのおかげもあってか、この学校法人では収入が多く安定した経営を行っている。
一方で、「教育」以上に「学生募集」に力を入れているため、高等教育機関が果たすべき使命をおざなりにしている状況がある。
より一層加熱していく、入学者の奪い合いと学生募集活動は、教育成果の観点から見ると、どのようなバックグラウンドを持つ学生を受け入れることとなり、結果として教育の質を保証することができていない。
学生募集のために力を注ぐことは決して悪いとは言えないが、毎週行われるオープンキャンパスにスタッフとして参加するのは、実に苦である。
辞めたいな。