2023-12-30

老年期の終り』の謎

ネタバレありなので、未読の方はご注意下さい。


イケダは当初、自分が異星文明にたどり着いたと考えていて、地球代表として挨拶状みたいなものを手渡しているわけだが、その直後『明日私達と地球に出発しましょう』的な事を言われて、

地球?! また6千年もかけて?」

と反応するのだが、ここで一つ謎なのが、彼がなんでまた6千年かかると思ってるのか。

彼の乗ってきた宇宙船で送り返すというのなら、(6千年の間に地球が移動した距離とか、推進剤以外でスイングバイなどでの加速を無視するなら)6千年かかると考えるのも分かるが、一緒に行くのなら同じ宇宙船を使うはずがないと考えて当然のはずだ。なんも自己紹介してないのに彼が地球出身であり地球への距離まで看破して日本語説明してくれた異星人が一緒に行こうというのだから、より進んだ技術宇宙船で行くと考えるはずなのに、また6千年かかると考えたのは何故なのか。


更に第2の謎。このイケダの発言に対して、異星人(とイケダは思っている)のオッサンは、

「この星は銀河開発用基地としての使命を終え 廃棄されることになったのだ(中略)六十日後、我々は母なる地球の大地を踏むことになるのです」

と更なる爆弾を投下。ここで、イケダは自分がたどり着いたのは「日本語を話す異星文明」などではなく、「地球から旅立った人類がとっくの昔に入植した星で、しかも役目を終えて星じまいしようとしている所」である事を知ったのである

当然、異星文明ファーストコンタクトしようというイケダの任務は何の成果も出せなかった事になる。

さぞやイケダも落胆しただろうと思いきや……

「たった六十日で地球!?

いや、驚く所そこじゃないだろ。「母なる地球」の方だろ。

この青年の頭の構造がさっぱりわからん

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