シンギュラが起きない限り人類の存在価値は揺るがないっていう考え方は危険な平和ボケに思える。
人類がその存在価値について考慮するための時間を得るためには、むしろシンギュラはさっさと起きてしまった方がいい。
今の中途半端な状態、AIに全能力に劣った人間<AI≦AIに出来ないことが出来る人間という図式は非常に危険だ。
「AI未満の人間」「AIより上の人間」という階級構造がいつ誕生してもおかしくない。
人類全体が豊かになることでようやく少しずつ取り払われてきた階級の垣根が大きくそびえ立つことになる。
シンギュラさえ起きてしまえば全ての人類を等しくAIの下位互換としてくくるチャンスが生まれてくる。
そういうロジックを組み立てられる余地があるかどうかが重要なのだ。
お役所じみた発想になってしまうが「0を1と言い張るのは大きな歪みを引き起こすが、1を100にするのは意外なほど簡単に終わる」というのが人類社会の基本法則である。
今の状況はまずい。
シンギュラが起これば-1も-100も等しく0未満として五十歩百歩として扱えるようになる。