2022-11-05

それは確率(数学)の問題ではない

たとえば2つの封筒問題ってのがあるんだけど

Aさんの目の前には2つの封筒X,Yがあり、X,Yのどちらかにはもう片方の2倍の金額が入っている事だけが分かっている

そして金額が多い方の封筒がX,Yどちらなのかは分かってない

さて、AさんがXの封筒だけ開けたら中には1万円が入っていた

この時Yの封筒に5000円が入っているのか2万円が入っているのかAさんには分からないが

果たしてこのYの中身が分からない状態でXの中身とYの中身のどちらを受け取る方がAさんにとって得だろうか?

これの数学的な答えは「分からない」というしかない

Yの中身が5000円である確率が幾らなのか設定されてないんだから

じゃあここで「5000円である確率を幾つに設定するのが適切か?」なんて考えをする事も出来るけど

これは数学問題では無いと言うしか無いわけだ

こうやって現在数学数学的な設定が不十分の問題には「分からない」というしか無い学問になっていて

どういう設定を与えるのが適切かというのは数学以外の学問でやって下さいとなっている

…のは別にいいと個人的には思っている

設定が与えられた時に答えを導く事に全力を注ぐ事で、答えを導く方法が洗練されてきた歴史数学にはあるから

一方で統計学医学では上記とは違って「問題の設定をどう与えるべきか?」も学問の中に入っているし

もちろん「設定が十分な時に問題の答えはどうなるか?」も学問の中で扱っている

それが統計学医学って凄いなって思う

まぁ数学の方も応用数学の方で問題の設定をどうすべきかについても専門的な知識を持ってる人がいる

東大稲葉寿先生とか感染症モデルをどう考えるか・モデルが与えられた時にどんな数学性質が導かれるかの

研究者2人分の仕事やっててすげーなーって思ってる

  • ベイズ推定しようぜ

  • その状況でAさんがどう行動するかというデータからそれを合理的に説明するAさんの頭の中にある確率(と効用関数)を特定できる条件を数学的に調べたのがvon Neumann-Morgensternの期待効用...

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