2022-09-12

「等(など)」を使うと主張に不信感を生み出すので使わない方がいい

容疑者は『殺したのは私ではない』などと容疑を否認しています

上の文を読んだとき容疑者にどのような印象を抱いただろうか。「本当はお前がやったに違いない」という印象を抱いたのではないだろうか。

では次の文ではどうか。

容疑者は『殺したのは私ではない』と容疑を否認しています

この文を読んだときは「ふーん、犯人はこいつではないのかな?」と、先ほどと比べると、容疑者犯人と決めつける確度が小さい印象を抱いたのではないだろうか。

こうなる理由は、「など」を使うと言外の意味を読み取る余地を与えるからだ。

文脈とも相まって、前者の文の場合には「容疑者は他に何かを(容疑者に不利なことを)言っていたんじゃないのか」という類推余地を与える。

たとえば、「矛盾した言い訳」や「明らかにお前がやっただろうというような状況の供述」などだ。

もちろんそんなことは文からは読み取れない。

でも人はお気持ち類推する。

その背景にあるのは「容疑者として捕まったか犯人の確度が高い」という社会的共通認識だ。

こういうことが起きるため「など」は安易に使うべきではない。

似たような事例として「助詞の『は』を勝手限定用法で読み取る人たち」というものがあるが、そっちは文章構成上使わざるをえないことが多い。

しかし「など」は接尾の名詞なので、省いても問題ないことが多い。

面倒なことを避けるためにも「など」は安易に使わない方がいい。

  • クラナドは人生

  • など洗った?

  • そんなことなど私などはどうでも良いなどとしか思わないなどと言われるなどしそう

  • ぶっちゃけ捕まって容疑を掛けられている時点で、大差ないとおもうなど。

  • その例文でよりネガティブ印象を与えてるのは「主張」という言葉のほう。 前に「メディア記事ではロシア側に多く「○○と主張している」と使われる」って話があったけどそれと同じ...

  • べき等性は重要

  • マクナドルド

  • などと供述しており

  • かぎなど

  • 「容疑者は『殺したのは私ではない』と容疑を否認しています」 この文を読んだときは「ふーん、犯人はこいつではないのかな?」と、先ほどと比べると、容疑者を犯人と決めつける...

  • 前者の文の場合には「容疑者は他に何かを(容疑者に不利なことを)言っていたんじゃないのか」という類推の余地を与える。 殺人以外の容疑もかけられており、それらについても否...

  • 増田の主張とは逆に、文章の機微に気を遣うような人間なんてごくわずかしかいないんだから逃げ道を残す表現をした方が良いだろうと思った Aがa・b・cと主張した時に「Aがaなどと主張...

  • 先に等を使った文を提示して自分の主張を強調するアンカリングしているのでこの記事は不当

  • いろんなニュースで今回はなどをつけろとかつけるなってのは 上の偉い人が全部細かく指示してるんでしょ?

  • そうは言うけどさ 本当に「など」ってつけないとまずい場合は多いんだよ 元増田が挙げた事例は、たぶん現実には容疑否定のほかにもいろいろ喋っていて 記事の字数制限があるからそ...

  • 日本語は論理学には向かない

  • anond:20220912130057 たとえばこの例だと、実際には自分の認否について複数のことを喋っていたのに「など」を付けないと、虚偽の情報ということになる。虚偽の情報を伝えてきたと思われ...

  • 等の意味と意図を汲んで言い換えたら を含むいくつかの発言をしており を含む属性として幾人か個別の認識なき人に ということだと思うよ なんかその程度のものと見下した表現かな...

  • 実際この「など」は「お前など」の「など」で こいつが犯人なのは客観的に見てほぼ間違いないが、本人は無実を主張している ってケースに使うわけでしょう

  • どっちもその印象がないのだが、 そういう印象があるから「使うな」ということは、 ただの言葉狩りでしかない。

  • あんま関係ないかもしれないけど最近若い人が使う 「〜と思うなど(した)」 みたいな文がすごい気持ち悪い

    • Twitter初期でよくあった「なう」と同じような言い回しじゃん 何故気持ち悪く感じるのか気になるなどした

  • 「容疑者は『殺したのは私ではない』などと容疑を否認しています」 の「など」は 『殺したのは私ではない』 のほかにも「おそらく誰かがやった」「自分は巻き込まれただけ」「実...

  • ネガティブに感じるのは、類推うんぬんというより、単純に「など」にこの用法があるからだと思う。 この意味だと「こんな下らないこと言ってやがるぜ」みたいなニュアンスで解釈す...

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