奥さんも多分そのくらいで、中学生の息子さんがいるそうだ。もしかしたら小学生のお子さんもいらっしゃるかもしれない。
連絡をもらった時、なんて声をかければいいか分からず朝からベッドに突っ伏してしまった。
奥様には会ったこともないし、顔も知らない。けれど、尊敬している人の大事な人が冷たくなって突然死したと聞いて、自然と涙が出た。
関係ないのに。
昔、同級生が亡くなったことをふと思い出した。彼は同じクラスで頭が良くて、絶対東大に行くだろうと言われていた。
だが、むなしくも闘病の末亡くなった。
彼には情報の時間で自分が苦手なパソコンを教えてくれたり、数学を教えてくれたりした。仲はめちゃくちゃ良いわけではないかもしれないけど、会えば話すし悪くない関係だったと思う。
そんな思い出があったけれど、葬式で涙は出なかった。
親しかったのに。
実感が湧かなかったのだと思う。
多分、歳をとるにつれて死が身近になったり、他人の頑張りとか苦労とかそれまでの軌跡とかいろんなものを想起したりしてしまうようになってしまった。
これから親や友人や先生の死に多く触れていくことになると思うと怖くなってくる。
慣れてないだけなんだろうか。
雨音と蝉の鳴き声が響き渡るなか今後上司とどう接すればよいのか考えている。