出演は全てチェック、グッズが出ればもちろん買うし現場があればいそいそと足を運んできた。
そんな私にもひとつ悩みがあった。
ネットで繋がっている他担のおたく達はみな当たり前のように自分の推しのサイン入りの色紙やらグッズやらを必ず1つは持っていた。
もちろん自分だって手に入る機会があればなんでも応募していたし、知り合いのおたく達にもその都度手伝ってもらったりしたが全く縁がなかった。雑誌だってたくさん積んできた。
サインを持っていないからファンとして認められない、とまでは思わなかったがとても肩身が狭かった。
こいつ本当に推してるのかwww努力しろよwwwよっわwwwという幻聴まで聞こえてくるようだった。
そんなある日、ついに推しのサインを手に入れる機会がやってきた。
そういうのはやらないだろうと思っていた推しがサイン会をやったのもサイン会に当選したことも奇跡だ。
私の名前を呼び、私の名前を書き、親の顔より見たであろうサインをサラサラと書く推し。まさに夢のようだった。大袈裟なようだけど一生その光景は忘れられないだろう。
よくファンとして報われるだとか報われないだとか見返りがどうとかという話題を目にするが、私はこれで十分報われたと思っている。
あんなに焦がれた推しのサインが今自分の目の前にあるのだ(しかも自分の名前入り)
冗談じゃなくこれがあればどんなに辛いことも乗り越えられる気がする。