2020-12-12

[]翻弄

丹田を縦回転させるような動きにより生じた力を背中から拳や掌などに伝える勁の一種

ボクシングなどとは異なり、身体の横回転ではなく縦回転を用いた打撃となる。

用例

初歩段階では鼻骨周辺の陥没目的とした打撃として用いられる。

手順

相手の右長打を左で避けつつ左手はバックブローガード目的で自顔面横に添えて、右手相手の突き手を抑えつつ、相手鼻骨に鉄槌の形で打ち込む。

打ち込む際は、重心の下方向の移動、背中の収縮、腕の収縮などの力が加算されることにより体重筋肉量分だけ相手は鼻骨の一点で受けることになり陥没することとなる。

習得方法

初歩練習では相手の突き手を伸ばした状態で、打つタイミングを的確に掴むように行う。

慣れれば、ジャブのように素早く引いてもらった状態でもタイミングを合わせ打てるように練習を行う。

そして、自由に散手において確実に打てるような練習へと進んでいく。

応用変化の例

1.相手が鼻骨を左手で防いだ場合

防がれた後、振り下ろした勢いのまま金的へ移行、相手金的で前に屈む。膝蹴りを腹部へと繋げる。

2.相手が鼻骨を左手で防ぎ、金的、腹部への膝蹴り有効打にならなかった場合

膝蹴りの脚を相手前側の脚へと掛けて、背面へと投げる

3.相手が鼻骨を左手で防いだ場合

防がれた後、振り下ろした拳を虎手で相手の防いだ左手顔面の間に滑らせ顔面を掴み、背面へと投げる。背面へと投げる際は首の頸椎の稼働範囲を把握して顔面を押し込む。

4.相手が鼻骨を左手で防いだ場合

防がれた後、左手の指捕りを行い、相手を前に引きずった後に顔面への膝蹴りを行う。

所感

鉄槌は簡単威力が出せる打ち方なので顔面じゃなくとも鎖骨を狙ってもいいかと思った。

鎖骨の場合簡単に折れるのと鎖骨が折れれば相手の次の手が止まるので有効打になり得る。

投げ方や指捕りは他の技法でも習うので手順さえ分かれば習得難度が優しいのもオススメできる点だ。

現代だと正面打ち込みは実戦では有り得ない攻め方だとされていて相手の正面の技を避ける為の練習のような位置づけだったが正面打ち込みへの対策こそ大事なのではないかと思った。

突きの受け方がカラリパヤットの突きの受け方にも似ていたので翻弄勁の打撃じゃなくてもカラリパヤットの攻め方も出来て択が増えるので是非覚えたい。

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