今日も朝からカンカン照りで、別に空にどれだけ雲があるか確かめたわけではないがイメージとしては「雲ひとつない青空」が広がっていた。
…はずなのに、お昼過ぎ、小さく「ごおっ」と聞こえた気がする。いや、聞き捨てていたのだが2回目の「ごおっ」でさっきも聞こえていたと認識する。
遠くの雷鳴だ。
まだ空にはたいして雲はないが、変な風が吹いているようないないような…。
夕立ちになったら嫌だな。と考えるとフラグが立ってしまうじゃないか。早く駅につかなくては…新しい靴なんだから…などと焦るほどフラグが立っていく。
駅に着き、電車に乗ったところで一天俄かにかき曇り、雷鳴とどろきボツボツッと大粒の雨が動き始めた列車の窓にぶち当たる。ガラスに斜めの水の線がたくさんできる。
窓は換気のために開けてあった。しかし開口部が10センチくらいの狭さなのと風向きのためか、車内にはあまり雨が降り込んでは来なかった。
線路沿いの道路はあっという間に濡れた黒っぽい色になり、土砂降りの雨が跳ね返って煙る。夕方のように陽はかげり、幾重もの雨の幕越しに向こうの建物がぼんやりと見える。