東南アジアからフィリピン、ニューギニアの熱帯雨林に自生していて、日本では八重山諸島が北限。オレンジ色の小さな花が、1日から2日の間に密集して咲く。
建物の内装材や家具材、仏壇や楽器として使われる銘木(美しくて趣がある木材のこと)である。
ややこしいことに、のど飴なんかに使われるカリンとは全く別の種である。こっちは中国原産のバラ科で、漢字で書くと花梨、榠樝となる。果実は生薬名を和木瓜(わもっか)という。ただし和木瓜をボケやクサボケとする人もあるし、カリンを木瓜(もっか)とする人もいるらしい。木瓜と書くと、普通はボケな気がするのだが、この辺は統一されていないとのこと。なるほど、どの種を指しているか混乱しないように、唯一のラテン語の学名が必要になるわけだ。
そういえば、近所の植物園にウコンと呼ばれる桜の品種が生えていて、ウコン色の花が咲くからなのだけれど、これもややこしいことこの上ない。わざわざ植物に別の植物の由来する名前を付けているのだもの。とはいえ、実際にウコン色なのだししょうがない。
バラ科のカリンのジャムにはマルメロが原料の場合が多い
ややこしすぎる……。