戸惑いながら言葉を紡ぐ姿に元気がなく、もの悲しい雰囲気だけが漂っていた
会話も弾まず、少しだけ話すことが精一杯だった
友を襲う理不尽に私はどうすることもできない
話を聞いて、辛いということがわかるけれど私にはどうしたらよいのかわからない、と答えることしかできなかった
それを聞く私は友の痛みを考えて、想像する
だけれど、私には活き活きとした感情が欠けていた
他者の痛みを感じているようなふりをしながら、心の中は空っぽなのだ
そして、何も感じない自分が恐ろしい
きっと相手はこう感じているだろうと考えるのだが、それはあくまで思考でしかなくてリアリティのある感情としてとらえることができない
友の苦しみ際して、こんな風に思う自分は何かおかしいのではないか
そんな考えが頭をめぐり、消えない