ルポなんだけど、ヘビーな事象を軽い文体で貫いてあり、大いに笑えた。
筆者の目の前で起こっている事は決して笑い事じゃないんだけど、高い文章能力とドライな視線が笑いを誘う。
その上、哀しみや、ギュッと心臓を掴まれるような場面もあり、大傑作だなと思いながら読み終えたのだけど、残念ながらこの本のタイトルを他人にいえないのだ。
え、そんな本を喜々として読むって人間としてどうなの?
もっと言えば、いつか書く小説にその本に書いてあることをネタに使おうと決めてしまっているのもある。
というわけで、同じ筆者の本を全部買う予定なのだけど、あまりヒットされて、そのネタをいろんな人が使うのもまずい。
だから、筆者に対しては感謝しながら、あまり売れてくれるなと念じるし、作品を公の場でおすすめも出来ない。
ああ、超面白いんだけどな。
皆に読んで欲しい。僕が作家じゃなかったらね。