2017-12-16

anond:20171215235853

大字というのは明治維新前の村と考えるのがわかりやすい。いわゆる藩政村

たとえば江戸時代豊島郡池袋村というのが現在池袋付近にあったんだけど、これが明治期の町村制施行時に巣鴨村、雑司が谷村などと合併して豊島郡巣鴨村になった。

この時に昔の村の名前地域区分として残したんだけどこれを大字という。旧池袋地域豊島郡巣鴨大字池袋、旧巣鴨地域豊島郡巣鴨大字巣鴨となったというわけ。この「大字」というのは住所表記上省略されてる(たとえば豊島郡巣鴨池袋のように)のがほとんどだから最近は見かけないけどね。

これって、巣鴨村の中に池袋村があるんだから豊島郡巣鴨池袋村と表記してもよかったんだろうけど、わかりにくいからこうしたのだと思う。お隣中国なんかだと市の中に市があるけど。

ちなみに大字対応して小字というのもある。小字大字を更に細かく分けるのに使われる。たまに住所見てたら○○市(大字)△△字××ってのがあると思うけど、この字以下が小字。この△△は大字にあたる場合ほとんどだから住居表示なんかが実施されてると違う)、この場所江戸時代に△△村××だった可能性が高い。

なお、よく勘違いされるものとして、小字が残っているような所は田舎だと言われるがそれは違う。あれは明治期に地番をどう付けたかが深く関わっている。説明するの面倒だからこれ以上書かないけど、詳しく知りたければ、今尾恵介の「住所と地名の大研究」をオススメする。

記事への反応 -
  • 最近ようやく免許を取って、そのときに親の本籍地を調べたんだけど、その住所に「大字」って入ってて、初めて見るものだったから地名の一部だと思ってしまった。 あとで聞いたらそ...

    • 大字というのは明治維新前の村と考えるのがわかりやすい。いわゆる藩政村。 たとえば豊島郡池袋村というのが現在の池袋付近にあったんだけど、これが明治期の町村制施行時に巣鴨村...

    • 浅野大学「・・・・・・

    • 俺の地元もすごい田舎で昔は住所に大字がついてたわ。 だいぶ成長してから「大字」の下にさらに「字」のつく地名もあると知って、どんだけ田舎だよって思ったことがあったな。

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