先日大学入試模試の国語の採点をしたんですよ。そしたらザックリ3分の1以上の答案の論調がおかしい。
何だこれはと思いながら数百枚の答案を読んでいくにつれ判ってきた。論調がおかしい受験者たちは「言い得て妙」という表現を「言ってることが妙だ、変だ」っていう否定的な評価として受け取っている。
でも「若者の読解力離れ」とか言うつもりは無くて、高3・浪人の国語受験者の1/3以上が否定的な表現として受け取っているってことは、もはや間違いとは呼べず言語変化として受け止めるべきなのだと思う。少なくとも近い将来そう認めざるを得なくなると思う。
まずは、否定的な評価として使われる場合もあると辞書に載るようになり、その後逆転して、否定的な評価が主だが肯定的に使われることもあるとなり、さらには歴史的な文献では肯定的な意味で使われた、となっていくのではないだろうか。
「こいつ上から目線で色々のたまいやがって、ホント言い得て妙だよなwwwwww」「誹謗中傷で通報しました」みたいなやりとりが普通になるかと思うとちょっと嬉しい自分です。
テストで出たからヤマ勘で否定的に読んだだけであって否定的な意味だと思っている子は半分もいなかったんじゃないかな?
「珍」「妙」「奇」が否定的な意味で使われがちになってきてるのはわかる かつては他と違う事が優れているとされていたが、今では他と同じであることが求められているからだ とか...