二人でババ抜きをするとき、相手が5枚のカードを持っていて、かつババを持っている状況。
あからさまに1枚をピヨーンとはみ出した感じで5枚を提示して来たとき、あなたはどれを抜くだろうか?
ぴよーんとはみ出した1枚をとってババだった場合、相手に「バーカ」と言われて心理的ダメージを負う。
ぴよーんとはみ出した1枚はひっかけだとして残りの4枚から1枚を引いたらババだった場合、これまた相手に「バーカ」と言われて心理的ダメージを負う。
つまり、読み合いをするという行為では、してやったり、ざまあみろという心理的ダメージを負いやすいのが人間だ。
そこでできる限り自分の意思を介さずに淡々とランダムネスに委ねるという戦略がある。どちらにしろ5枚のうち1枚がババなのだから、ぴよーんと飛び出していようがいまいが、確率は1/5だ。
そこでたとえば時計の秒針をみて5で割った余りの数を右からとる、という全く読み合いをしないで選択する戦略を選択すると、ババを取ろうが取るまいが心理的ダメージは0となる。
なぜならランダムネスに委ねているだけなので、こちらも相手を出し抜こうとして選んでいるわけではないし、ババに当たってもそりゃ1/5で当たるよね、としか思わなくなるからである。