それを見計らって仕事ができないキャラで振る舞ってたら、10年以上最低ランクおよび地方コースで働いた。
うちの職場は大きなトラブル起こしてもクビにはならないが、お前なんか引き取ってくれる職場なんかねえ、という上司の言葉が福音にさえ思っていた。
仕事できないキャラの自分が好きだった。東京であくせく働くお前らとは違うんだよ、地方なら苦しんでるお前らが味わえない趣味もできるんだぜ、という妙な優越感もあった。仕事ができなかった故仕事場は地獄だったが、その優越感がその地獄を忘れさせてくれた。
と書いてしまった。
そして、今年、東京行きが決まった。
地方はひとまとめになる仕事が、東京では専門的に深くできる、ひとまとめで大変な貴方でも向いているはずだよと上司から言いくるめられた。