BLなるものを小学4年生の時に知った。それはそれは魅力的で私はBLにはまっていった。こんなに面白いものがあるのかと言う気持ちであった。あるとき生身の人間を腐女子の目線で見るようになった。「A男先生かっこいい!!B男先生といちゃいちゃラブラブしてる!!」などと呆けたことを考えた。でもわたしはあるときこの思考の弊害に気付いた。私はある人を好きになった。その人を好きになったのは、今思うと「BLにおいて私が一番グッとくる受けっぽい」からだった。しかし当時の自分はそんなこともつゆ知らず「これが恋愛感情なのだ」と思い込んでいた。単にそれが「ナマモノを想像して脳内幸せハイテンションホルモンが大量分泌されていただけ」であったのに。そしてそのホルモンは一時的なものでとても冷めやすい。飽きがすぐに来るのだ。恋愛感情が何なのか、私は今でもわからない。こうやって書いている今の私でも、人に恋するのは「BLにおいて私が1番グッとくる受けっぽい」一面を見たときだけである。そしてその感情は一時的で、すぐに終わる。そうやって、ああ、私は人を愛したことがないのだなぁと思って、人となど関わりたくなくなってしまう。