自分としては、村上春樹がサブカルチャーであるところのセカイ系にアクセスした作品は
「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」だと思っていた
あの作品は灰羽連盟という変形を経ずに、麻枝准によって流布されてると勝手に思ってる
何にせよ、もしかすると現在のサブカルチャーのメインテーマは「全能感と称賛」にあるのかもしれない
自己との対話を通過し、自分だけの世界で内省をするわけでもなく、ひたすらに力だけが増していく世界
何もかもがご都合主義的に進んでいき、主人公が話にあらゆる力や倫理が味方し、称賛される世界
俗な言葉で言う「やさしいせかい」を基本とし、作品により幼児性やエゴの色彩を強めたのが現代のサブカルチャーなのではないだろうか