年を重ねること約20年あまり。最近感傷的な気分になることが多くなった。
つい最近の10代のころは、自分のことも他人のことも、それほど感情移入できなかった。
もしかしたら、自分は、何かが欠落しているのかもしれないと考えていたほどだ。
映画やスポーツなどの、感動的なシーンで泣くなんてことは無いに等しいものだった。
自分が達成したことで満足を感じたことはあれど、ほとんどが失敗と不満足。でも、悔しくて泣くことは無かった。
たぶん、当事者意識が足りてなかったり、全力を出し切れてなかったりと、そのあたりに原因がありそうである。
意識的な自他の区別、成功と挫折、あらゆる経験を10代の終わりから20代の始まりの間に経験した気がする。
もし、今、10代の頃に見たドラマや映画、音楽を鑑賞し直すと、いろんな発見があると思う。
少しだけ、自分が歩いてきた道を、感情的に振り返ることができるようになった。そして、それが新たな記憶となり、思いとなりつつある。
大人になるということは、理性的を獲得し、不必要な感情は捨てることだと考えていた。
しかしながら、自分は、経験が増えるほど、共感や感情移入できることが増え、より感情的な大人になりつつある。常識的に相応しくないとされる大人かもしれない。
でも、それが自然であり、感情をコントロールできるだけの理性があればいいと思う。まだ未熟だけど。
理性と感情は同じくらいの量で、それでいて合計は多ければ多いほど良いのだと思う。たぶんだけど。