「午前十時の映画祭」でやってる《2001年宇宙の旅》見てきました。
http://asa10.eiga.com/2013/cinema/312.html
原題の《2001: A Space Odyssey》を《2001年宇宙の旅》と訳したセンスが素晴らしい。
公開が1968年で「21世紀なんて遠い話だけど、その頃には色んなことができるようになってるんだろうな」と思ってたはず。
60年代だけじゃなくて、70年代・80年代ひょっとしたら90年代でも「新世紀は素晴らしい世紀だろう」と思ってた。
そしたら「宇宙の旅」ぐらい当然できるよなあ。
インターネットを当たり前のように使ってるとか、スマホが普及してソーシャルメディアが凄いとか、
確かに素晴らしいんだけど、なんか憧れてた新世紀が、実際に生きる世紀になったら、ちょっと感覚違うね。
映画では「人類の夜明け」のセクションで、ヒトザルがモノリスに触れることで、道具の使用を身に付けたことになってる。
確かに長い歴史の中で、ヒトが偶然に道具を使うことを覚えたというのは、ちょっとどうなんだろうと思うところもある。
何かどこかでブレークスルーがあって、サルからヒトになったんだろうけど、それは何なんだろう。
映画では、それはモノリスで、何か人外のものが人類に与えたとされてる。
本当にそうなのか、どうなのかは解らないけど、これらのシーンを観て、
宇宙の果てもどうなってるか解らないし、死んだらどうなるのかも心がどこにあるのかも解らないし、
モノリスくれるような神様みたいのがいるのかも知れないし、いないのかも知れない。
そういう本当に根源的なところは何一つ解らないのに、判断の根っことなる部分が解ってないのに、
なんだか毎日解ったような顔をして判断してるよなあと思った。
明日も会社に行ったら「こんなサービスを世の中に出して良いのか」というのを悩むんだけど、
そもそも我々はなんなのかも解ってないのに、こういう問題は真剣に悩めるのが実はすごい。