2013-11-29

TTP田植え関係

TTP海外から安いコメが入ってくるとどうなるの?ってよく聞かれるから、ここに書いておく。

おそらくコスト削減で真っ先に出てくるのは田植えをやめて直播きすることだろう。

田植えというのは大変だ。

育苗して苗を田植機に摘んで植える。

育苗は土をつめたパレットに籾をまいてビニールハウスに並べる。

ハウスの温度管理は24時間態勢。

大きくなった苗をパレットごとはがして田んぼまで運んで田植機で植える。

これはほんとに重労働

田植機で水の張った田んぼに入って植える作業は本当にしんどい。

田植機がぬかるみにはまって動けなくなることもしばしばだ。

それにくらべて、この直播きってのは超簡単だ。

発芽させた籾をヘリコプターでばらまくだけ。

早いし楽だ。人もいらない。

じゃあ、なんで田植えなんかしてるのか。

理由は生産の安定のためだった。

もともと生産が安定しなかった直播きをやめて田植えしたら生産が増えたって歴史がある。

天皇陛下田植えするのもその名残。

田植えは神の技術だったのだ。

直播きの場合、鳥に食べられるし、発芽がそろわなかったし、昔の田んぼは水を薄くはることが難しかたから発芽直後の霜で全滅することもあった。

田植えした苗は水を深くはれば霜に負けなかった。

昔は苗床を火を焚いて守った。

今はビニールハウスで守っている。

天気が読めなかった昔は田植えをすることで冷害から守り生産の安定を図っているのだ。

じゃあ、現代では直播きは可能なのか。

直播きの技術は発達している。

籾を温度管理して発芽させるから発芽がそろう。

土木技術が向上して水を薄くはることも可能だ。

天気予報の精度も向上している。

直播きに向いた品種も開発されており食味も向上している。

直播きでも生産の安定を維持することは可能だろう。

おそらく、TPP後の生産の主流は直播きになる。

田植え儀式化してほそぼそと生き残るだろうが。

から先の質問には、時代遅れになった田植えという技術は廃れると思うが、田植えをやめればカリフォルニア米には負けないくらいの値段になるだろう、田舎人口密度カリフォルニア並みになるのだろうけど、と答えている。

  • いや そういう問題じゃないだろ。 方式の問題じゃなくて1農家当たりの生産量が減反政策の影響で 少なすぎることが問題で 田植えと言っても手で植えているわけじゃないだろ。   ...

    • たぶん知らないんだろうけどさ、今でも田んぼの農薬散布はヘリコプターが主流なんだが。 農協あたりに頼めばやってくれる。農家は費用払うだけ。 噴霧器でえっちらおっちらやってる...

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