日本国内での繊維産業が大変なのは、街の真ん中からその町を支えていた企業がまるごとなくなったりして、大変そうなのはなんとなくわかっていた。
明日、中国に出張に行くと準備をしていた経営者の人は、毎年、業界から稼ぎ頭の商品が消えて行くと嘆いていた。
百貨店系で売るような高額商品は売れなくなってしまったし、フリースも1枚1から2万もしたのに柳井さんが2000円にしちゃったとか、ダウンジャケットも3000円になっちゃったと業界のパイがどんどん小さくなっていくことに危惧を感じているそうだ。
かといって、あれだけ数の服を量産できる工場は、すでに日本には残っていないそうで、オーダーを受けたら最後、納期に間に合わなくて、ジ・エンドだなんだそうだ。
「震災で寄付?100億くらい寄付してもらわないと、業界は納得しないよ」
と、柳井さんの立ち位置が業界の中では微妙なんだとおっしゃっていた。
気がつかずして、上から下までユニクロな服装で、こんなお話を聞いて「うんうん」と頷いてたおいらもおいらなんだけども、そんな服しか買えない現実があるのがなんとも皮肉だった。