支援ボランティア先の宮城県石巻での体験談。地元のボランティアセンター経由で仕事を受け自分の担当となった家は、海岸から少し離れた川沿いのとあるお宅。家こそ流されなかったものの、津波のせいで家財はめちゃくちゃになり床は一面ヘドロの海。
この家の主人は87歳のおじいちゃん。そのご家族親戚やご近所の方と一緒にヘドロ出しと使えなくなった家財撤去作業を行ったのだが、時折の休憩でこのおじいちゃんとその息子さんから津波を受けて感じたいろいろなお話が正に人生の真理のように感じた。折角の機会、共有したい。
ぐちゃぐちゃになった家財を撤去しながら、まだ使えるものがあるのではと探していた自分の前で、一言「いい、全部捨てちゃって。」
どれほど大切に残しておいても、こういう事態になったらモノはモノ。
むしろ、こういう時にこそ、人の大切さが見えてくる。普段から身のまわりの人とのつながりを大切にしている人は、やはりこういう時に近所や親せき、そして遠くのボランティアの人間など、多くの人の助け合いをうけて生きることができる。
メディアも実は報道できないような悲惨な状況もあった石巻。自分よりも何十年も人生を経験し、またその惨状を目の当たりにしたおじいちゃんの言葉が何よりも自分に響いた。
「人生で何が大切か、こういうことにならないとわかんないものな。肩書とかお金とか、そんなのあっても何にもならねえよ。」
世代が変われば世の中は変わる。「自分たちは戦争教育の世代、でも戦争は終わり自分の子どもの世代はそこから180度変わった世の中になった。そして、これからは孫の世代。世の中はまた大きく変わるんだ。」
御年87歳のおじいちゃんの語る「戦中」「戦後」の次の未来の到来は、誰よりも心強い。
とりあえず、戦後は大失敗で終わったということだな。 反面教師にすべき。
その人とのつながりは、もちろん自分にメリットのあるつながりっていうのが前提で、ホームレスやニートはもちろん範疇にないってのが笑えるw