2007-08-01

Re: ほかの大学のやつと飲んできた

全体的な趣旨には同意。僕も悪くはない大学に行っていたころ同じような印象を持ったことがある。酒の席で空気を読まずに小難しい話をするとかだったらそれはただの馬鹿だと思うけど、大筋では間違っていないと思う。

しかし、

「教科の勉強で身に付かないものを持っているやつだっているのだから、学歴で人を差別してほしくない。個性豊かなやつはどこにだっている」とよく言われるが、そもそも教科の勉強すらできない、物事を考える上での基礎的な知識すらあやふやな人間のどこに個性やオリジナリティ存在するのだろうか?それとも飲み会で下らないアルファベット列を考えるのが「個性」なのだろうか?学歴は人の精神性をも示してしまうのではないか、と強く感じるのであった。

「教科の勉強で身に付かないものを持っているやつ」というのは、割合としてはかなり少ない。つまり極端な例外だ。例外に対して「教科の勉強すらできない、物事を考える上での基礎的な知識すらあやふや」という一般的な認識を持ち出すのはどう考えてもおかしい。たとえば絵を描くのが好きで学校勉強おざなりになって、気付いたらかなり若いうちにコミュニケーション能力も低下してしまって、学校というシステムそのものに馴染めなくなってしまった絵描きさんは、いい大学、下手すると学校そのものに行かないまま「教科の勉強で身に付かないものを持っている」可能性が高いけれど、こういった例外に対して何故「教科の勉強」を持ち出すの? それともそういった例外的な絵描きさんは普通学校に行っていた方が「教科の勉強で身につかない」「個性やオリジナリティ」に繋がる「物事を考える上で基礎的な知識」を獲得することができたの? もちろん美大に進むなりして専門性の高い能力を獲得する方がいい場合も多いけれど、例外の話をしてる時にそんな一般的な話をすることには何の意味もないよね。ましてそこから「飲み会で下らないアルファベット列を考える」ような一般的な知的脱落者の話を持ち出す理由もわからない。繰り返し言うけど君はこの段落の最初に例外の話題を持ち出してるんだよ。

それと、僕はプログラマーで、僕のいる会社には情報処理推進機構という独立行政法人から「天才プログラマー」として認定されている人もいるんだけど、そういった人たちは「能力を獲得するためには、学校勉強のうち必要なものは当たり前にやっておく必要があるけど、それは独学でも当たり前に学んでおかなければならないようなことだから別に学校勉強する必要はない。そんなものは誰に教わらなくても自分でできないといけない」と言う。僕は彼らほど凄くないけどこの意見には同意だよ。もちろん持つ能力の平均値が高い人になる場合ではなくて、「今日の勉強で身につかないものを持っている」ような「個性やオリジナリティ」のある例外的な人になる場合の話だけど。

これが理解できていない時点で、君は恐らく独自の能力を身につけるに至っていない段階なんじゃないかな。「守破離」という概念があるんだ。物事を成す最初の段階では人から教わることを「守」ってきちんと基礎を固め、それを「破」って自分に合った形を探し、独自の道へと「離」れていく。たとえばプログラマーの場合、東工大東大の学部程度で教えている情報処理技術のうち大半のことを修得してしまっている高校生優れた教育を行う大学情報処理を学んでいる学部生と比べ、情報処理に関してそれほど遜色の無い理解を持っている高校生が極々稀に存在するんだけど、そういった例外が大学に行く必要性はどこにあるのかな。メリットはあるけど、絶対に行った方がいいというわけではないよね。これがわかってないから、君は学校に行かないまま例外的に固有の能力を獲得した人の存在想像することができていない。

追記。「たとえばプログラマーの場合、東工大東大の学部程度で教えている情報処理技術のうち大半のことを修得してしまっている高校生」と書きましたが、これは意味も無く馬鹿みたいに大袈裟に書いてしまっており、指摘も受けてしまいました。すみません。「優れた教育を行う大学情報処理を学んでいる学部生と比べ、情報処理に関してそれほど遜色の無い理解を持っている高校生」と置き換えておきました。

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