2023-11-24

廃校から歴史的建造物まで 自治体管理能力建物運命

1 残る建物と壊す建物

 歴史的な街並みが残る地域だと、そこに存在する建物一つひとつにも歴史があり重要視されがちである

 歴史的建造物などの認定を受けているものであれば、所有者の一存だけで取り壊しを判断するのは難しいと思われるが、問題は「歴史はあるが認証を受けていない建物である

2 事前に判断を下しておくことの重要

 例え住民が深い思い入れをその建物に持っていたとしても「認証を受けていない」あるいはそういった制度が無い場合建物土地は所有者の一存で取り壊しや売却できてしまう。

3 行政運営能力ベンチマーク

 よく使われなくなった行政施設利活用として、少子化によって統廃合した小中学校の校舎が挙げられる。

 ただテレビ番組で紹介されるような利活用が実際にどこの自治体でも可能かというと実はそうではない。

 その廃校をどのように保存してきたか重要になってくる。

 雨漏りや窓ガラスの破損など、経年劣化を一切放置し、入り口不審者防止の警備システムを取り付けているだけであれば、利活用などほど遠い状況に置かれる。

 人が手入れをしていない建物は、いろんな意味で「腐っていく」のだ。

 では、廃校もまともに管理できない自治体歴史的(な)建造物管理することができるのだろうか。

4 行政がするべきこととは

 維持管理やそれにかかわる財政支援などを期待できない自治体において一番安上がりなのは、その建物歴史を「認める」という行為である

 言い方を変えれば、「金は出さないが認めてやる。」ということである

 ボランティア活動賞状を進呈するようなイメージで、住民を悩ますことや、世論を二分することは一定程度避けることができる。

 とどのつまり、「カネが無いなら、頭を使え。」ということである

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