2013-07-28

財務省日銀から介入資金を借りて円売りすることはない。

日本為替介入制度は、

http://totb.hatenablog.com/entry/2013/07/26/210245

にあるような、

財務省日銀から介入資金を借りて円売りする形式

とはなっていない。

http://www.mof.go.jp/about_mof/mof_budget/special_account/gaitame/gaitame.htm

http://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/intl/07102006.htm/

にあるように、政府短期証券を発行して、日銀からではなく

市場から介入資金を借りて円売りをする。

日銀不胎化操作をするまでもなく自動的に市中にある

貨幣の量が変わらないような制度になっている。

その結果、政府短期証券に吸収されなければ何か別の財や

サービスなどの購入に使われて貨幣価値が低下していた

はずの分が無くなり、代わりにそれが外貨の購入に使われて

貨幣価値が低下するだけとなり、結局は貨幣の(財やサービス

外貨などを全てひっくるめたものに対する)比率、価値

変わらない。

これは、貨幣価値の変更は日銀以外が極力関与できない、

中央銀行独立性向上と役割責任明確化の流れの中で

そのように制度が変更されたためである。この点、金本位制前後

や固定相場制のように中央銀行金融政策を自由に独立して

行えなかった時期とは役割責任も大きく異なっている。

この重要な違いを考慮せず中央銀行のや役割責任を語る

ような浅い考察には笑って読み流す以上の価値はない。現代おい

介入は為替市場の急激な変動に対して相場の安定を実現する

ために用いるものであって、貨幣価値を恒常的にある方向に

変化させるためのものとしては使えない制度となっているのである

日銀には前例のない行動を要求する一方で、政府には規律ある≒前例の範囲内での行動を要求する

のは、日銀には貨幣価値コントロールに対する責任がある

一方で一義的には政府仕事ではないからであり、また、そのような

役割責任の分担が為されるにおいて、上の介入のように政府

貨幣価値に影響を与えられないように制度が作られているため、

そもそも規律を離れるくらいに大規模な行動をしてさえあまり

効果がないかである。これをダブルスタンダードと批難するのは

馬鹿言いがかりである財政政策おいても同様に日銀引受

禁止という制度が、貨幣とその他全てひっくるめたものとの比率の

変更を防ぐ役割を持っている。貨幣とそれらの量の比率を変化させる

という直接的な貨幣価値の変更はできず、あくまで市場の急激な

動きや、不完全雇用などの問題を解消する中で貨幣価値に影響を

与えるという迂遠で間接的な力しか政府にはない。そのような政府

に、規律を破るような大規模な行動が求められないのは当然であり

自然である

もちろん、そのような制度を作ったのも政府であり、日銀も広くは

政府の一部であるので、そのような制度自体を変えるという根本

に規律を外れた行動を求めるという案もある。そして、日銀法改正

など、そのような制度から変えてしまえという声は実際にあった。

ある意味で筋は通った話である

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