2024-10-21

パンツ何色おじさんvs会社おっちゃん

増田がまだ花も恥じらう乙女だった頃の話である

会社電話に「パ、パンツ何色ですか?」という1本のキモキモ電話がかかってきた。取引先さま専用の電話番号にどうやって辿り着いたのか分からないが、そのような電話に初めて遭遇した増田は令和にもあるのか!?と固まってしまった。

え、あと、え、とビジネスシーンでありえない返しをしているとたまたま増田の席の真後ろを営業職のおっちゃんが通りかかった。それに気付いた増田は「失礼します!」とテンパりながら保留ボタンを押し、藁にもすがる思いでおっちゃんに「お客様(冷静に考えるとお客様ではない)、パンツ何色とのことなのですがどうしたらいいですか!?」と聞いた。今思うとなんて質問だ。

おっちゃんは「おう!」と言いながら増田が持ったままの受話器をサッと取り、保留状態を解除した。そして......「パンツですか!黒履いてまっせ、黒!」と強めの関西弁と圧で、おっちゃん自らのパンツの色をパンツ何色おじさんに伝えた。途端にブツっと電話が切れた。

ツー、ツー.....と言う音しか聞こえなくなった受話器を置いて、おっちゃんは「お疲れさん!あんなん相手にせんでええからな!」と言ってくれた。お礼を言いながら「おっちゃんさんは、今本当に黒のパンツ履いてるんですか?」と聞くと、「当たり前や!!!」と気持ちの良い返事をして、ほなタバコ吸ってくるわ〜と去っていった。

おっちゃんありがとう、そして増田は、己がおっちゃんに対してパンツ何色おばさんな質問をしてしまたことに、おっちゃんが去ってしばらくしてから気付いたのであった。おしまい

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