描いてる人が漫画家じゃなくてアニメーターだからだと思うんだけど、次のコマを視界に入れずに、1コマを凝視しては、次に次のコマ、次のコマ、とみていくのを強制される。
私は鳥山明以降の漫画に慣れてるので、ページ全体を見ただけで流れがわかるようにしてほしい。あの漫画は、ページに10コマあったら、10枚の絵だ。
絵は一見雑だ。1コマずつ凝視するのは疲れる。あんなに雑だが、コマごとに微妙にオブジェクトがズレていく様が、アニメのようだ。エンジンの振動が伝わってくる。
普通、ラフなのに動きが見えるような漫画って、すいすい読める。でも、この漫画はコマごとに見ることを強制する。つらい
漫画でなく、全てのコマを引き伸ばして紙芝居にしたらよかったのかもしれない。
最後のほう、とにかく理屈っぽい展開だけど、それはたぶん作者も作品を通してなにが描きたいのかわかってなくて、主人公を通して怒りをぶつけてくる。お前が始めた物語だろと。