単に世の中が回っていればいいというだけなら機械などで労働力を補えば回るだろう。なんなら、少子化といっても生産年齢人口の減少率はピークでも年5%も行かないのだから何も技術革新が無くても回るだけなら回る。
でも、少子化を問題としている人が考えているのは「少子化が進むパターンとそうでないパターンでどちらの方が人々の消費可能な財が多くなるか」とか「人々の効用を最大化出来るのは人口増加率がどのくらいのときか」とかいった問題であって、回る回らないの話じゃない。労働力を補うための生産性向上技術なんてものは少子化が進もうが進まなかろうが発展していった方がよく、その上で少子化が進むよりは進まない方がいいということを言ってるわけだ。人口爆発だって同じ基準で、これも「人々の効用を最大化出来るのは人口増加率」を超えてくるから問題だと言える。技術で効率化するにも限度がある資源によって、人口増加率が高すぎたら最適にならない。
というわけで、最適人口増加率に近付けよう、そこから外れていれば対策しようという問題であって、少子化か人口爆発かという二者択一を考えることはてんで意味がないことなわけだ。