どこまでフィクションかは分からないけど、映画「ゴッドファーザー」製作の舞台裏を描いたドラマ、ジ・オファーの中で、監督のコッポラと原作者のマリオ・プーゾは良い関係性だった。
元々は自分で脚本を書くつもりだったコッポラに、原作者が直訴して自分で脚本を書いた。
小説はともかく脚本は初めて書いたマリオ・プーゾは、書き方がうまく掴めず挫折しそうになるが、コッポラが「君から書くと言い出したんだろ!」と発破をかけたり、「なんてこった、君は天才だ!」と褒め上げたり、遅れる脚本の進捗をプロデューサーに誤魔化したりしながら、二人三脚で仕上げていく。
たぶん理想的な原作者あり脚本作り方というのは、監督と脚本家と原作者があーでもないこーでもないと行ったり来たりしながら、時間をかけて理想の姿を探ることなんだろう。
しかし現在の映像製作のサイクルがそれを許さない。特にテレビでは。
コミュニケーションによる理想の姿の追求ができないのであれば、ビジネスライクに事前合意が取れるためのルール作りとルール施行の徹底を目指すしかないんだろう。