年明けにね、犬が死んでしまった。近々別れが来ることは分かってた。この三年はずっと闘病してたから。本当によく頑張ってくれたと思う。
亡くなる直前まで普段と同じように甘えてきてた。私の膝の上で丸くなってウトウトしてたのが、すビクッと痙攣して、その数秒後には全身の力が抜けて、どう説明したら良いのか分からないんだけど、その時に「ああ、お別れなんだな」と感じた。呼吸が完全に止まるまで、できるだけ普段と同じように頭を撫で続けた。頑張ったね。お疲れ様だったね。治してあげられなくてごめんね。一緒にいてくれてありがとうね。少しでも聞こえているならと思って、そんな言葉をかけ続けた。
その後仕事だなんだでバタバタしているのだけど、ふと落ち着いた瞬間に犬とすごした楽しい思い出ばかり思い浮かべてしまう。夜更かししてると「眠いからそろそろベッドにおいでよ」と呼びにきてくれたし、落ち込んでる時にはひたすら隣にいてくれたし、散歩の時は絶対にリードを引っ張らず私の横を私のペースに合わせて歩いてくれた。そういう時々の仕草や表情や匂いを思い出して、その度に涙がボロボロ出てくる。
私はあの子からとんでもない量の喜びと幸せをもらった。私はあの子の生涯を幸せにできたのだろうか。ベッドに横になっても顔の隣にあの子はいなくて、あの子の匂いもしなくて、寝息も聞こえない。だからこんな時間にスマホを触ってる。
できることは全部やったと思う。動物病院の先生もとても良くしてくれた。闘病生活は初めから治ることのない病気でいかに軟着陸に持っていくかというアレだったから、恐らく理想的な経過といって差し支えなかろう。彼は少なくとも、長く苦しむことなく死ねたと思う。それでもすごく悲しいし、寂しい。
そのうち彼の生活の痕跡を少しずつ片付けていかなくてはならない。いつまでもそのままにしておくわけにはいかないから。でも今はまだ手をつけることが出来ない。こんなに悲しいのか。こんなに寂しいのか。動物と生活することを選んだことに後悔はないけれど、それでも悲しさと寂しさに押しつぶされてしまいそうだ。
anond:20240113044353 おつかれさま。 いつかどこかで、きっとまた会えるから。