日記を書き連ねても反応が無い。最初ら3つ、変なコメントが来ただけだ。
でも反応がない分だけ、気楽だ。いつも読者がわかりやすいように、伝わるように文章を書いてきた。
ここでも誤字脱字でも平気だし、炎上も関係ない。妙な解放感がある。
母が入居している老人ホームに面会にいった。最寄り駅はとても田舎で、ホームに降りると秋の風が林を揺らしてして寒い。
母親は90を超えて元気だった。半分ぼけているが、ニコニコして、帰り際に私の手をぎゅっと握った。私が死ぬと母はどうなるのだろう。そこだけが気がかりだが、もう私にはどうすることもできない。
帰りの電車を待つ駅の待合室に汚れたナップザックが見えた。来たときにも見掛けた。ちょっとのぞくと灰色のジャンパーに野球帽をかぶった老人が壁にもたれていた。背中しか見えないが、たぶん急な寒さをしのぐためにずっと待合室にいるのだろう。彼は私の未来だ。だから母を置いても、自分は選択をしなければならない。