2023-04-02

ある時、増田に奇妙な増田文学が投稿された

その増田文学支離滅裂で、内容に乏しく、寧ろ何も書いていないに等しかった。

その他の有象無象増田との違いは乏しく、下手な文章デタラメ構造三文小説以下だった。

他の有象無象増田文章と唯一異なっていたのは大量のブクマを得ていることのみだった。

誰にもその理由は分からず、内容のない内容の増田理解しているようにも思えなかった。

ブクマは千を越えた。

何故だろうか。誰にもわからない。

ブクマは二千を越えた。

三千を越え、四千、五千にまで到達すると他のプラットホーム増田を大々的に取り上げ、ネットニュース増田記事にする。

ブクマは六千を越え、七千に近づいたところでKindleから声がかかり、書籍化の話が持ち上がる。

発売されると売上は乏しく、しかしじわりじわりと売上を伸ばしていく。

発売二ヶ月後にベストセラーとなりランキング上位に名を並べると増刷が決まり書店に山積みとなって並ぶ。

人々はそれを手に取りさらに売上を伸ばし、内容のない内容の増田は誰に理解されることもなく理解される内容もないままに内容が評価されていく。

増田芥川賞を受賞し、中身のない増田は空洞の内容の構造が素晴らしいと評価を受け、さらに売上を伸ばしていく。

後年、内容のない増田増田は内容がないことが内容となって大衆に受け入れられ、内容のない増田研究する人々は一応に内容がない増田の中身を評価した。

そんな増田も、最初ブクマひとつがなければこうはならなかったであろうと内容にそう加えたそうである

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