よくある手法で、最初にいきなり物語の後半部分を一瞬だけ見せられて、その後なんの説明もないまま初めからストーリーがスタートし、数分後には最初に見た光景なんて殆ど忘れてて最初から普通にストーリーを楽しむ。こういう展開の作品を何度も見たり読んだりした事があると思う。
おそらく最初にインパクトのある光景を見せて読者や視聴者を掴むためだと思う。
蜘蛛も似たような構成なのだが、序盤に物語の後半部分を持ってきたはいいが詳しく説明しすぎたのではないだろうか。読者としては詳しく説明されたせいですぐ忘れるなんて事もなく、その後に最初からストーリーが展開されても、私の頭の中でのストーリー進行度はもう後半部分まで一気に進んでしまっているため、全てが過去の出来事に感じてしまいイマイチ楽しめなかった。
最初に後半部分を見せて引き込む手法は状況の説明をしすぎてはダメなんだなと思った。すぐに忘れるくらいでいい。説明しすぎて読者の進行度がそこまで進んでしまうとその後の物語の序盤が現在進行形ではなく、過去形になってしまうからだ。結末がわかっているのにダラダラとそこまでの過程を読まされている気分になる。