最寄駅と直結した古いスーパーの三階の薄暗いレストラン街のそのまた端っこ
疲れたおっさんくらいしか寄り付かない汚いファストフード店で最低時給でバイトしていた中条さん(仮名)
中条あやみに似た超絶美女なのになんでよりによってあんな店であんな安い給料で毎日あくせく働いてたんだろうか
白くてきれいな腕の内側がフライヤーから跳ねた油のせいで両腕ともひどいやけどで覆われていたのに、なんで平気な風にポテトを揚げ続けてたんだろうか
あなたが油を浴びてしまい、声にならない声をあげていたとき、店長のじじいの「大丈夫ですから構わないで」という低い声にのまれて引き下がって、ソファ席でバカみたいに熱々カリカリの香ばしいフライドポテトを食べ続けた自分はとてもじゃないが訊けやしない
今はコロナでずっと店は閉まっている
店が開いたら彼女はまたボロいカウンターに立って真面目な顔で注文をきくんだろうか?分からないけど、そうだとしたら、やけどの跡が良くなっているといいなと思う