物作りは変態の所業こそ至高とか、気持ち悪ければ気持ち悪いほど面白いとか
一周回ってかっこいいとか、そう言った風潮に長いこと流されていた。騙されていた。
例えばロリコン。「やっぱり小学生は最高だぜ」と言う言葉を、ギャグとして消費できていたのは自分がキッズだったからに過ぎない。今にして冷静に考えれば、ただ一言「気持ち悪い」としかいいようがない。
「あれはガチ」と、ロリコンを持ち上げていたあれはなんだったのだろう。
気持ち悪さのチキンレース・非道徳のチキンレースを、面白い、カッコいい、これぞ文化だといって掲げていたあの頃の熱狂はなんだったのだろう。
キモオタ達、「おまいら」達は仲間ではなかった。ただ幼稚故に、親・教師や社会に反抗することをかっこいいとみなし、気持ち悪さなどといういうくだらないもので己を示すただの底辺であった。
働き、世帯を持ち、子を育て、社会を担う役割を果たすうちに、すっかり保守的になった自分がいる。あの頃反抗相手として掲げられていた親も教師もPTAも「大人」も自分が勤めるべき役になった。視点が変われば見えてくるものも随分と変わる。
同じ筈だと思っていた彼らが、今ははるか下方にいる。
若いときはアイデンティティに困るからね そういうのが楽に手に入るからね