差別と区別の違いというが、両者の定義を明確に分けるモノはない。
なんとなく、理不尽なのが差別で、正当性があるのが区別と認識しているっぽいけど、具体的にどのような行為が差別あるいは区別なのかも明確でない。
では、差別とは何か?
差別とは、傾向と個別を混同し、個を見ずに傾向だけで判断することだ。
例えば、世界の人口が10人で、男女が5人ずつ。男の身長が171,172,173,174,175cmで、女の身長が161,162,163,164,172だとする。
「男のほうが女より身長が高い」は事実だ。厳密に言うと、「一般的にあるいは、平均すると、男の方が女より身長が高い」のが事実だ。
170cmの身長制限がある仕事に、172cmの女性が応募し、「女性は背が低い」ことを理由に不採用にするのは、明らかにおかしい。
これは、全体的な傾向だけを見て、個を見ずに判断している。
身長を、スキルや、やる気、適正に置き換えると、そういう差別が世界中にいくらでもあるのがわかる。