と、そこまで大げさに言う必要もないが、想像しうる人生からはだいぶ離れている。
その点は満足感がある。周縁の科目も、かつてのお勉強とは違い、適度に積極的に取り組めている。
しかし、欲望というものは天井知らずで、もっともっとと私を急かす。
急かされた時の反応は二つ。
ふたつは、10年前にこの専攻に来ていれば今頃は違ったはずだという自分への無意味な期待。
ふたつめは特に厄介で、根が後ろ向きに育ってしまった私はそれに陥ると抜け出すのに時間がかかる。
夜間大学に行く程度の行動力はある故、10年前のまだ未熟だった自分の弔い合戦を始めてしまったりする。
あの時の自分は一度死んだのだろうか。それとも私が殺したのだろうか。
順調とは真逆の、自分の形を保つことで精一杯だった自分は、殺されてしまったのだろうか。
どうしたもんかねえ