誰からも注目されず、評価されず、それどころか身に覚えのない責任を負わされ、疎まれ、薄暗い人生を歩んでいく。
真っ暗な部屋の電気を点ける。誰もいない部屋にただいまと声をかけ、コンビニで買ってきた弁当を置く。もう夕食というより夜食と言ったほうがいい時間だ。
こんなはずではなかった、なんて考えることもなくなった。それどころか、これでいいとさえ思っている自分がいる。そう、これが自分にとってのベストな人生なのだと。そう思わないと自分の何かが決壊しそうな気がしていた。
唯一の支えは、画面の向こうにいるアイドルだった。若くてキラキラしている子達が屈託のない笑顔で好意を向けてくれているではないか。自分の住む世界、具体的にはこの部屋や職場とは正反対の世界だ。もちろん好意の先は自分個人ではなく、私の財布に向けられていることは分かっている。
分かっているのにCDやグッズを買ってしまう。自分があの子達に対して尽力しているのだから自分は好意を向けられて然るべき、とでも思っているのだろうか。
下方婚増田もがんばえーー!