通称の「ナチ(独: Nazi (ナーツィ))」は Nationalsozialist の初め2音節を同音異字につづり変えた物で、「ナチス(Nazis)」はNaziの複数形である。元来は当時の対抗勢力がナチ党員および国家社会主義者に付けた蔑称で、敵対するドイツ社会民主党員および社会主義者も同様に Sozialist を短縮して「ゾチ(Sozi (ゾーツィ))」と蔑称されていた。したがって、映画などの創作でナチ党員が「ナチス」と言うのは本来は誤りであり、自分たちにナチおよびナチスという呼称を用いる事は無かった。党員自身は党名のイニシャルを略して「NSDAP (エンエスデーアーペー)」、「NS (エンエス)」或いは「Partei (パルタイ)」と呼び、党員同士は「PG (ペーゲー)」(Parteigenosse 、党同志の略)、「Kamerad (カメラート)」などと呼び合った。しかし、ナチスという呼称は広まっており、ドイツ以外の全世界では通称となっている。日本でもナチおよびナチスの呼称が当時から使用されている[注釈 4]。現在は他の非ドイツ語圏でもナチス・ドイツなどの呼称が広く使用されており、ドイツ語にも同様の Nazi-Deutschland などの用語もあるが、分断時代の西ドイツにおいても「NSDAP」などの呼び方が一般的であり、ナチスの名称はほとんど用いられなかった。
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