小学生の頃、兄の机の引き出しを開けたらエロ本が入っていた。しかも無修正のエロ本だった。陰毛がびっしりと生えた女の裸の写真がたくさん載っていた。その時、ぼくは女の体についてまったくわからなかった。縦筋が一本中央にあるだけだと思っていた性器が、ビラビラやクリトリスや尿道があり想像していた以上に複雑怪奇なものだった。しばらく読んでいたら気持ちが悪くなって読むのをやめた。
ぼくは高校生になってはじめてセックスをした。場所は自分の部屋だった。2人でベッドに横になって服を脱がせて、キスをした。だんだん気分が高揚してきて挿入しようとした瞬間。妊娠してしまうのではないかという恐怖、女性器独特の匂い、よく見ると複雑怪奇でグロテスクな形、ふと我に返った。この行為は動物のようだ。そう思うと萎えてしまった。はじめてのセックスは逝くことができなかった。彼女は酷く落ち込んでしまい、それが原因で別れることになった。