死にたいと言う人が僕の周りにいた。その子は23歳の風俗嬢だ。なぜ死にたいのか聞いてみたら、もう充分に生きたから死にたいのだと言っていた。風俗で働いているのは自分の葬式代と親に少しばかりお金を残すために働いてるそうだ。500万貯金ができたら死ぬ。僕はその考えを否定することはできなかったし、どうすることもできなかった。
どうせ人間は死ぬ。なら早く死んでも同じなのかもしれない。それでも多くの人は生きることに何かしら意味を求めて生きている気がする。目的を見つけてそれに向かって努力をする。
10代の頃、自分は何かを成し遂げるために生まれてきたんだと信じていた。誰かに言われたわけでもないのに肩に力を入れていた。