なのでからくりサーカスについて気になってる点を
以下ネタバレあり
終盤のたたみ方が強引で駆け足というのはもういいや、置いとこう。
気になってるのは鳴海が受け継いだ仮面。いつの間にか物語からフェードアウトしてる仮面。
あれは騙し絵みたいなやつで笑いの表情をひっくり返すと嘆きの表情だからそれを活かしたエピソードでもあるのかと思ったらなかった。いつの間にか消えてた。さらに言うと、白銀が何であんなもんを身につけてたのかも分からない。何だか思わせぶりに出てきて特に何もないまま消えた。
もうひとつ気になってる点、生命の水を飲んだ者はオートマタを憎む白銀の感情に支配されるって話、そもそも白銀はオートマタを見たことがない。日本で正二と出会ってからフランスに戻ったけど、そのときには既に白金もオートマタも村を去ってた。なのに目の前でオートマタに家族を惨殺されたルシールよりもはるかに強い憎しみを持ってたというのが分からない。
日本にいたときは仮面をつけてなかったから、白銀が日本からフランスに向かう途中でオートマタ絡みの何かの事件に遭遇して自責の念混じりの深い憎しみを抱くようになって、その事件絡みであの仮面をつけるようになったとかだったらスッキリするんだけど。というか読んでる途中はそういうエピソードがあるもんだと思ってたら終わってしまった。緻密な物語を組み立ててるだけに気になる。