「よなよなもしもし」は居酒屋でバイトする冴えない男の子が痴漢電話に遭ってテレフォンセックスにハマる話。
もちろん創作だから話が上手すぎな所もあった。商業BLだからまあ主人公と痴漢がくっつく話になるわけだけど、この痴漢が痴漢こそが私の欲しいものだ。
だいたいの人間は、主人公と同じく自分は必要とされている人間だ!と胸を張って言えることはそうそう無い。暗いだの地味だの言われる主人公と大差ない考えを持つ人は死ぬほどいて、なにかをしても中々褒められる事は無いし、何もしなくても怒られる。かといって世の中に絶望している訳でもない。普通。
そんな中、痴漢電話が掛かってきたら?痴漢は電話に出るだけで喜んでくれて褒めてくれて好きだのきもちいだの言ってくれる。そりゃ、主人公もキュンときちゃうでしょ。
声が好き、かわいい、好き、どうやっても得られない言葉を痴漢はくれる。
しかもそれは決してお世辞ではないということ。知らない人だから利害関係も無く、褒めを素直に受けることが出来る。
痴漢、最高じゃん。羨ましい…